抵抗計算 学習ガイド 更新日:2026年4月26日

並列回路の合成抵抗の求め方|公式・計算例・直列回路との違い

並列回路では、抵抗を増やすほど全体の合成抵抗は小さくなります。このページでは、公式の意味、2本の抵抗を並列にしたときの簡単な求め方、直列回路との違い、よくある計算ミスを整理します。

数値だけをすぐ求めたい場合は、既存の 合成抵抗計算ツール を使うと、直列・並列を切り替えて計算できます。
並列回路の合成抵抗 公式 計算例 直列との違い
並列回路では各枝の電圧が同じになり、電流が枝ごとに分かれます。

このページで確認できること

並列回路の公式

1/R = 1/R1 + 1/R2 の意味と、2本の場合の簡単な式を確認します。

計算例

同じ抵抗、異なる抵抗、3本以上の抵抗を並列にした例を順に見ます。

直列との違い

直列は抵抗を足し算し、並列は逆数を足すという違いを整理します。

よくあるミス

足し算してしまう、単位を混ぜる、最小抵抗より大きい答えを出すミスを防ぎます。

並列回路の合成抵抗とは

合成抵抗とは、複数の抵抗をひとつの抵抗に置き換えて考えたときの等価な抵抗値です。並列回路では、各抵抗の両端が同じ2点につながっているため、各枝にかかる電圧は同じになります。一方で、電流は抵抗値に応じて枝ごとに分かれます。

この「電圧は同じ、電流は分かれる」という性質が、並列回路の合成抵抗を理解する出発点です。

並列回路の合成抵抗公式

抵抗が並列につながっている場合、合成抵抗 R は次の式で求めます。

1/R = 1/R1 + 1/R2 + 1/R3 + ...

R:合成抵抗、R1・R2・R3:各抵抗値

2本だけの並列抵抗なら、次のようにまとめて計算できます。

R = (R1 × R2) ÷ (R1 + R2)

2本の抵抗だけを並列にする場合の便利な式です。

覚え方:直列はそのまま足し算、並列は逆数を足す。答えは必ず一番小さい抵抗値より小さくなります。

なぜ並列では全体抵抗が小さくなるのか

並列回路では、電流が流れる道が増えます。道路で考えると、1本の道だけよりも複数の道があるほうが全体として流れやすくなるのと同じです。電気回路でも、抵抗を並列に追加すると電流の通り道が増えるため、回路全体としては電流が流れやすくなり、合成抵抗は小さくなります。

数式では、各枝の電流は I1 = V/R1I2 = V/R2 のように表せます。全体の電流は I = I1 + I2 なので、同じ電圧に対して流れる電流が増えます。オームの法則 R = V/I で見ると、電流が増えるほど全体の抵抗は小さくなります。

並列抵抗の計算例

条件 計算式 合成抵抗 見るポイント
100Ω と 100Ω 100Ω ÷ 2 50Ω 同じ抵抗2本なら半分
100Ω と 200Ω (100 × 200) ÷ (100 + 200) 約66.7Ω 小さい100Ωよりさらに小さい
10kΩ と 10kΩ 10kΩ ÷ 2 5kΩ 単位をそろえれば kΩ のまま計算可能
100Ω・200Ω・300Ω 1/R = 1/100 + 1/200 + 1/300 約54.5Ω 3本以上は逆数で整理

同じ抵抗を並列にした場合の早見表

同じ抵抗値を複数本並列にした場合、合成抵抗は R ÷ 本数 で求められます。電子工作や回路学習では頻出のパターンです。

元の抵抗値 2本並列 3本並列 4本並列
100Ω 50Ω 約33.3Ω 25Ω
1kΩ 500Ω 約333Ω 250Ω
10kΩ 5kΩ 約3.33kΩ 2.5kΩ

直列回路と並列回路の違い

項目 直列回路 並列回路
合成抵抗 各抵抗の足し算で大きくなる 最小の抵抗より小さくなる
電流 すべての抵抗で同じ 枝ごとに分かれる
電圧 抵抗値に応じて分かれる 各抵抗の両端で同じ
よく使う式 R = R1 + R2 + R3 1/R = 1/R1 + 1/R2 + 1/R3

よくある計算ミス

並列なのに足し算してしまう

100Ω と 200Ω の並列を 300Ω としてしまうミスです。300Ω は直列の場合の答えで、並列では約66.7Ωになります。

最小抵抗より大きい答えになる

並列回路の合成抵抗は、必ず一番小さい抵抗より小さくなります。答えが最小抵抗より大きい場合は、式や単位を見直します。

Ω と kΩ を混ぜて計算する

1kΩ と 500Ω を計算するときは、1000Ω と 500Ω のように単位をそろえます。単位を混ぜると答えが大きくずれます。

抵抗値だけ見て電力を確認しない

実回路では抵抗値だけでなく、各抵抗に流れる電流と消費電力も確認します。発熱が大きい場合は定格電力に余裕が必要です。

計算だけしたい場合

抵抗値を入力してすぐに合成抵抗を求めたい場合は、合成抵抗計算ツールを使ってください。直列接続と並列接続を切り替えて、2本の抵抗の合成抵抗を確認できます。

参考資料

本ページでは、オームの法則と抵抗の直列・並列接続に関する基礎的な電気回路理論をもとに整理しています。

よくある質問

電流が流れる道が増えるためです。同じ電圧でも全体として流れる電流が増えるので、オームの法則で見ると回路全体の抵抗は小さくなります。

2本だけなら R = (R1 × R2) ÷ (R1 + R2) で求められます。3本以上では 1/R = 1/R1 + 1/R2 + 1/R3 の形で計算します。

合成抵抗は半分になります。たとえば100Ωを2本並列にすると50Ω、10kΩを2本並列にすると5kΩです。

各抵抗にかかる電圧は同じです。電流は枝ごとに分かれ、抵抗値が小さい枝ほど大きな電流が流れます。

並列回路では合成抵抗は最小抵抗より小さくなります。答えが大きい場合は、直列の式で足していないか、ΩとkΩを混ぜていないかを確認してください。