並列回路の合成抵抗の求め方|公式・計算例・直列回路との違い
並列回路では、抵抗を増やすほど全体の合成抵抗は小さくなります。このページでは、公式の意味、2本の抵抗を並列にしたときの簡単な求め方、直列回路との違い、よくある計算ミスを整理します。
このページで確認できること
並列回路の公式
1/R = 1/R1 + 1/R2 の意味と、2本の場合の簡単な式を確認します。
計算例
同じ抵抗、異なる抵抗、3本以上の抵抗を並列にした例を順に見ます。
直列との違い
直列は抵抗を足し算し、並列は逆数を足すという違いを整理します。
よくあるミス
足し算してしまう、単位を混ぜる、最小抵抗より大きい答えを出すミスを防ぎます。
並列回路の合成抵抗とは
合成抵抗とは、複数の抵抗をひとつの抵抗に置き換えて考えたときの等価な抵抗値です。並列回路では、各抵抗の両端が同じ2点につながっているため、各枝にかかる電圧は同じになります。一方で、電流は抵抗値に応じて枝ごとに分かれます。
この「電圧は同じ、電流は分かれる」という性質が、並列回路の合成抵抗を理解する出発点です。
並列回路の合成抵抗公式
抵抗が並列につながっている場合、合成抵抗 R は次の式で求めます。
R:合成抵抗、R1・R2・R3:各抵抗値
2本だけの並列抵抗なら、次のようにまとめて計算できます。
2本の抵抗だけを並列にする場合の便利な式です。
なぜ並列では全体抵抗が小さくなるのか
並列回路では、電流が流れる道が増えます。道路で考えると、1本の道だけよりも複数の道があるほうが全体として流れやすくなるのと同じです。電気回路でも、抵抗を並列に追加すると電流の通り道が増えるため、回路全体としては電流が流れやすくなり、合成抵抗は小さくなります。
数式では、各枝の電流は I1 = V/R1、I2 = V/R2 のように表せます。全体の電流は I = I1 + I2 なので、同じ電圧に対して流れる電流が増えます。オームの法則 R = V/I で見ると、電流が増えるほど全体の抵抗は小さくなります。
並列抵抗の計算例
| 条件 | 計算式 | 合成抵抗 | 見るポイント |
|---|---|---|---|
| 100Ω と 100Ω | 100Ω ÷ 2 | 50Ω | 同じ抵抗2本なら半分 |
| 100Ω と 200Ω | (100 × 200) ÷ (100 + 200) | 約66.7Ω | 小さい100Ωよりさらに小さい |
| 10kΩ と 10kΩ | 10kΩ ÷ 2 | 5kΩ | 単位をそろえれば kΩ のまま計算可能 |
| 100Ω・200Ω・300Ω | 1/R = 1/100 + 1/200 + 1/300 | 約54.5Ω | 3本以上は逆数で整理 |
同じ抵抗を並列にした場合の早見表
同じ抵抗値を複数本並列にした場合、合成抵抗は R ÷ 本数 で求められます。電子工作や回路学習では頻出のパターンです。
| 元の抵抗値 | 2本並列 | 3本並列 | 4本並列 |
|---|---|---|---|
| 100Ω | 50Ω | 約33.3Ω | 25Ω |
| 1kΩ | 500Ω | 約333Ω | 250Ω |
| 10kΩ | 5kΩ | 約3.33kΩ | 2.5kΩ |
直列回路と並列回路の違い
| 項目 | 直列回路 | 並列回路 |
|---|---|---|
| 合成抵抗 | 各抵抗の足し算で大きくなる | 最小の抵抗より小さくなる |
| 電流 | すべての抵抗で同じ | 枝ごとに分かれる |
| 電圧 | 抵抗値に応じて分かれる | 各抵抗の両端で同じ |
| よく使う式 | R = R1 + R2 + R3 | 1/R = 1/R1 + 1/R2 + 1/R3 |
よくある計算ミス
並列なのに足し算してしまう
100Ω と 200Ω の並列を 300Ω としてしまうミスです。300Ω は直列の場合の答えで、並列では約66.7Ωになります。
最小抵抗より大きい答えになる
並列回路の合成抵抗は、必ず一番小さい抵抗より小さくなります。答えが最小抵抗より大きい場合は、式や単位を見直します。
Ω と kΩ を混ぜて計算する
1kΩ と 500Ω を計算するときは、1000Ω と 500Ω のように単位をそろえます。単位を混ぜると答えが大きくずれます。
抵抗値だけ見て電力を確認しない
実回路では抵抗値だけでなく、各抵抗に流れる電流と消費電力も確認します。発熱が大きい場合は定格電力に余裕が必要です。
計算だけしたい場合
抵抗値を入力してすぐに合成抵抗を求めたい場合は、合成抵抗計算ツールを使ってください。直列接続と並列接続を切り替えて、2本の抵抗の合成抵抗を確認できます。
参考資料
本ページでは、オームの法則と抵抗の直列・並列接続に関する基礎的な電気回路理論をもとに整理しています。
よくある質問
R = (R1 × R2) ÷ (R1 + R2) で求められます。3本以上では 1/R = 1/R1 + 1/R2 + 1/R3 の形で計算します。