ブレーカー容量計算ツール

負荷電力や電流から単相・三相回路の設計電流を計算し、ブレーカー容量の標準候補を確認できます。

初期検討用の目安です。電線の許容電流、遮断容量、漏電保護、始動電流、内線規程とメーカー仕様を確認して最終選定してください。

ブレーカー容量を計算する

kWまたはA、相数、電圧、力率から負荷電流と設計電流を求め、標準容量候補を表示します。三相は線間電圧を入力してください。

計算条件

kW
通常負荷は入力電力を入力。モーターは定格出力と効率を入力
V
三相は線間電圧を入力
cosφ
不明な場合、モーターは0.8〜0.9が目安
倍
連続負荷は1.25、一般負荷は1.0〜1.15が目安

計算結果

負荷電流
12.6 A
設計電流
15.7 A
推奨容量目安
20 A
初期例の設計電流15.7A以上の標準容量候補です。電線サイズ、遮断容量、メーカー仕様を確認してください。
計算式
三相: I = P ÷ (√3 × V × cosφ)

このブレーカー容量計算で確認できること

負荷電流の算出

単相は I = P ÷ (V × cosφ)、三相は I = P ÷ (√3 × V × cosφ) で電流値を求めます。

連続負荷の余裕

長時間運転する負荷では、計算電流に余裕率を掛けてブレーカー容量の候補を上げます。

標準容量への丸め

設計電流以上になる標準的な定格電流を候補として表示し、過小選定を避けるための目安にします。

ブレーカー容量選定の手順

  1. 機器銘板や仕様書から、負荷電力、定格電流、電圧、相数、力率を確認します。
  2. 負荷電力から電流を求め、連続負荷や将来増設を考慮した設計電流を決めます。
  3. 設計電流以上の標準ブレーカー容量を候補にします。
  4. 電線サイズ計算で、選んだブレーカーに対して電線の許容電流と電圧降下が成立するか確認します。
  5. 短絡電流、突入電流、分岐回路、漏電保護、メーカーの選定表、現場の温度条件を確認して最終決定します。

計算例

条件 計算電流 余裕率 容量目安 確認ポイント
三相200V・3.7kW・力率0.85 約12.6A 1.25 20A 動力負荷は始動電流とメーカー推奨を確認
単相100V・1.5kW・力率1.0 15.0A 1.0 15Aまたは20A コンセント回路では配線と器具定格を確認
単相200V・4.0kW・力率1.0 20.0A 1.25 30A 連続運転するヒーターは余裕率を見込む

ブレーカー容量計算の例と結果の見方

初期入力の3.7kW、三相200V、力率0.85では、電気入力を約12.6Aと計算します。負荷種別の初期余裕率1.25を掛けると設計電流は約15.7Aです。ツールは設計電流を下回らない標準候補として20Aを表示します。これはブレーカー容量計算の流れを確認する例であり、機器の銘板電流やメーカーの選定表を置き換える結果ではありません。

計算段階例の値読み方
相と電圧三相・線間200V三相では線間電圧を指定します。
入力電力と力率3.7kW・0.85入力電力が既知の場合の例です。
負荷電流約12.6A3,700W ÷ (√3 × 200V × 0.85)で求めます。
設計電流約15.7A負荷電流に余裕率1.25を掛けます。
容量候補20A設計電流以上の標準定格から候補を示します。

単相の場合は電力を電圧と力率で割り、三相の場合はさらに√3で割って電流を求めます。入力電力が実際の消費電力ではなくモーター軸の定格出力なら、効率分だけ電気入力は大きくなります。モーター負荷を選ぶときは、定格出力と効率を入力し、銘板に定格電流が記載されている場合はその値とも照合してください。

動力ブレーカー選定で追加確認する値

動力ブレーカー選定では、通常運転電流を候補容量に丸めるだけでは不十分です。モーターの始動電流と始動時間、直入れ・スター・インバーターなどの始動方式、過負荷継電器との保護協調、周囲温度、盤内の条件を確認します。始動時にブレーカーが動作するからといって、容量を大きくするだけでは電線や機器を保護できなくなるおそれがあります。

ブレーカーの定格電流は、電線の許容電流や負荷機器の保護条件と組み合わせて決めます。短絡時に安全に遮断できる遮断容量、極数、漏電保護の要否、設置場所、分岐回路と主幹の協調も別に確認してください。家庭用の契約アンペアを知りたい場合は、この設備用ツールではなく契約アンペア計算ツールを使います。

ブレーカー容量だけで判断してはいけない条件

電線の許容電流

ブレーカーは電線を保護する役割があります。ブレーカー容量が電線の許容電流を超えると、過負荷時に電線が先に過熱するおそれがあります。候補容量が出たら、必ず電線サイズと施工条件を確認してください。

短絡電流と遮断容量

定格電流が合っていても、短絡時に遮断できる性能が不足していると危険です。受電点に近い幹線や動力盤では、短絡電流計算と遮断容量の確認が必要です。

モーターの始動電流

モーターは始動時に定格電流より大きな電流が流れます。単純に負荷電流だけで小さな容量を選ぶと、始動時に不要動作することがあります。始動方式、保護協調、メーカー選定表を確認してください。

漏電保護と用途

水回り、屋外、仮設、可搬機器などでは漏電遮断器が必要になる場合があります。容量だけでなく、感度電流、極数、遮断特性、使用場所を含めて選定します。

始動電流がある負荷での動力ブレーカー選定

モーター、コンプレッサー、トランス、インバーター電源では、通常運転の負荷電流と始動時の一時的な電流を分けて確認します。定格電流だけで動力ブレーカーを選ぶと、始動時に不要動作することがあります。始動電流、始動時間、ブレーカーの動作特性、過負荷保護を同時に確認してください。

負荷の種類 確認する電流 選定時の注意
ヒーター・照明など 定格電流と連続負荷係数 連続運転する場合は余裕率を見込み、電線の許容電流も確認します。
三相モーター 定格電流、始動電流、始動時間 モーター用ブレーカーや過負荷保護との組み合わせをメーカー資料で確認します。
トランス・電源装置 突入電流のピーク値 突入電流計算ツールで概算し、瞬時引外し特性との関係を見ます。

単相・三相・モーター負荷で入力を切り分ける

ブレーカー選定では、回路方式と負荷の種類を先に切り分けることが重要です。単相の一般負荷、単相3線式の主幹・分岐、三相200Vの動力負荷、モーターやトランスでは確認する電流と保護条件が異なります。入力欄には銘板や仕様書の値を優先して使い、計算結果は最終選定前の目安として利用してください。

負荷・回路 入力の優先順位 容量候補を見る前の確認 関連する確認
単相100V・200Vの一般負荷 銘板電流があれば電流値を優先し、ない場合はWと電圧から計算します。 連続運転か、コンセントや器具の定格を超えないかを確認します。 電流計算ツール
単相3線式の分岐・幹線 100V負荷と200V負荷を混在させず、回路ごとの電流を整理します。 中性線、相バランス、契約容量、分岐回路の定格を確認します。 契約アンペア計算
三相200Vの動力負荷 kW、線間電圧、力率で概算し、銘板の定格電流があれば照合します。 始動方式、始動電流、過負荷保護、メーカー推奨ブレーカーを確認します。 三相電力計算
モーター・トランス・電源装置 通常電流と始動電流または突入電流を分けて見ます。 瞬時引外し特性、短絡電流、電線保護との協調を確認します。 突入電流計算
変圧器の容量と二次側電流 負荷kW、力率、需要率からトランス容量kVAを決めます。 負荷率、一次側電流、二次側電流、将来増設余裕を確認します。 変圧器容量計算

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参考資料

よくある質問

一般には計算電流以上の標準容量を候補にします。連続負荷では余裕率を見込みますが、過大な容量を選ぶと電線や機器を保護できない場合があります。

負荷電力、線間電圧200V、力率を入力します。三相では I = P ÷ (√3 × V × cosφ) を使い、モーターでは始動電流や保護装置のメーカー推奨も確認します。

負荷電流から候補容量を出したうえで、電線の許容電流と電圧降下が成立するかを確認します。片方だけで決めず、ブレーカー、電線、配線長、施工条件をセットで見ます。

家電の合計電流の目安確認には使えますが、契約アンペアは同時使用率、分岐回路、電力会社の契約メニューで変わります。契約変更は電力会社や電気工事店に確認してください。

単純に大きい容量へ上げるだけでは、電線保護や短絡保護が不足する場合があります。始動電流、始動時間、ブレーカーの動作特性、過負荷保護、電線サイズをセットで確認してください。

単相3線式では100V負荷と200V負荷を分け、各回路の電流、相バランス、中性線、分岐回路の定格を確認します。合計W数だけで一つの容量に丸めるのではなく、分岐回路と主幹容量を別々に見てください。

通常運転電流の初期確認には使えますが、モーター用ブレーカーは始動電流、過負荷保護、始動方式、保護協調、メーカー選定表を確認して決めます。不要動作を避けるだけでなく、電線と機器を保護できる組み合わせにしてください。

動力ブレーカー選定では、通常運転電流だけでなく、三相の線間電圧、力率、モーターの始動電流と始動時間、過負荷保護、電線の許容電流、遮断容量、メーカーの選定表を確認します。このツールの結果だけで機種や最終容量を確定しないでください。