発電機選定・容量計算ツール
この発電機容量計算では、使用する機器の消費電力、起動倍率、台数、力率を入力すると、発電機選定に必要な運転時容量と始動時ピーク容量を計算し、標準的な発電機 kVA 候補を表示します。モーター、ポンプ、コンプレッサー、エアコンを含む負荷の初期検討に使えます。
発電機容量を計算する
負荷ごとに運転電力と起動倍率を入力します。順次始動では最も大きな起動増分を、同時始動ではすべての起動電力を合算して必要容量を比較します。
発電機選定で確認する3つの容量
運転時の合計kVA
各負荷の kW を力率で割り、台数を掛けて合算します。ヒーターや照明だけなら、この値に余裕を加えた容量が基本です。
始動時のピークkVA
モーターやコンプレッサーは起動時だけ大きな電力を要求します。順次始動か同時始動かで必要容量が大きく変わります。
標準発電機容量
運転時と始動時の大きい方に余裕率を掛け、一般的な標準 kVA のうち直上の候補を表示します。
計算式と入力の考え方
負荷ごとの運転容量:運転電力 kW × 台数 ÷ 力率
負荷ごとの始動容量:運転容量 kVA × 起動倍率
必要容量:運転時合計と始動時ピークの大きい方 × 余裕率
単相・三相の違いは、選定容量から出力電流を求めるときに反映します。発電機自体の定格は kVA で比較し、機器の表示が W または kW の場合は力率を考慮して kVA に換算します。力率が不明な機器は銘板や取扱説明書を確認し、不明なままなら複数条件で試算してください。
発電機の容量を選定する手順
- 同時に運転する機器の消費電力、台数、力率を確認します。
- モーター、ポンプ、冷蔵庫、エアコンなどはメーカー資料から起動電力または始動電流を確認します。
- 大きな負荷を順番に起動できるか、複数台が同時に起動する可能性があるかを決めます。
- 計算結果より大きい標準容量を候補にし、メーカーの負荷適用表と始動許容条件で照合します。
- 三相発電機から単相負荷を取る場合は、各相の負荷バランスと取り出せる容量を個別に確認します。
計算例:ポンプを含む仮設電源
| 負荷 | 運転電力 | 力率 | 起動倍率 | 確認ポイント |
|---|---|---|---|---|
| 照明・電子機器 | 0.5 kW | 1.0 | 1倍 | 突入が小さい常時負荷 |
| エアコン | 1.5 kW | 0.9 | 3倍 | インバーター機は仕様確認 |
| ポンプ | 2.2 kW | 0.85 | 5倍 | 最大の始動負荷として確認 |
この例では通常運転の合計だけでなく、ポンプ始動中も照明とエアコンが動いている条件を確認します。実際の起動倍率が分かる場合は、一般値ではなくメーカー仕様を入力してください。
発電機選定で見落としやすい条件
モーターの始動方式
直入れ、スター・デルタ、ソフトスターター、インバーターで始動電流が異なります。倍率は設備仕様に合わせて変更してください。
単相負荷の偏り
三相発電機から単相負荷を取るときは、総容量だけでなく相ごとの電流と不平衡を確認する必要があります。
非線形・高調波負荷
UPS、整流器、溶接機、インバーター機器は波形やピーク電流の影響があり、単純な kVA 合計だけでは選定できない場合があります。
連続定格と非常用定格
長時間運転、非常用、短時間運転では使える出力条件が異なります。カタログの定格区分と周囲温度・標高補正を確認してください。
参考にしたメーカー資料
- 新ダイワ公式「発電機の選び方」:消費電力と起動電力を確認し、合計と定格出力を比較する基本手順。
- デンヨー「エンジン発電機の出力算定について」:定常時と始動時を分けて検討する必要性。
- デンヨー「エンジン発電機の出力」:kVA、kW、力率、電圧、電流の関係。
- デンヨー「負荷接続の留意点」:三相発電機に接続する単相負荷の注意点。