突入電流計算ツール

モーター、変圧器、コンデンサ入力回路などで電源投入直後に流れる突入電流の目安を計算します。定格電流に倍率を掛ける簡易計算と、コンデンサの充電電流を抵抗値から求める計算を切り替えて確認できます。

突入電流は投入位相、残留磁束、電源インピーダンス、温度、負荷状態、保護機器の特性で大きく変わります。このページの結果は初期検討用の目安です。実機の仕様書、メーカー資料、遮断器の瞬時引外し特性、保護協調を必ず確認してください。

突入電流を計算する

負荷種別を選択し、分かっている条件を入力してください。モーターや変圧器は定格電流または容量から突入電流を概算し、コンデンサは印加電圧と直列抵抗から投入直後のピーク電流と時定数を求めます。

計算条件

A
モーターは5〜8倍、変圧器は8〜12倍以上になることがあります。
A
任意です。入力すると突入倍率との関係を表示します。

計算結果

定格電流
-- A
突入倍率
-- 倍
突入電流ピーク目安
-- A
条件を入力して計算してください。
計算式
突入電流 = 定格電流 × 突入倍率

突入電流計算で見るべきポイント

ピーク値

投入直後の最大電流です。ブレーカーの瞬時引外し、ヒューズ、リレー接点、電源容量の確認で重要になります。

継続時間

同じピーク値でも、数ミリ秒で収まるコンデンサと、数サイクル以上続く変圧器・モーターでは保護機器への影響が変わります。

保護協調

突入電流で不要動作せず、過負荷や短絡では確実に遮断するよう、遮断器特性、電線サイズ、上位保護をセットで確認します。

負荷別の計算方法と使い分け

負荷 このページの簡易式 入力で注意する値 実務で追加確認すること
モーター 定格電流 × 始動倍率 力率、効率、始動方式、負荷状態 直入れ、スターデルタ、インバータ、メーカーの始動電流表
変圧器 定格電流 × 励磁突入倍率 容量、一次電圧、投入位相、残留磁束 遮断器の瞬時特性、電圧降下、上位保護との協調
コンデンサ入力回路 I0 = V ÷ R、τ = R × C ESR、配線抵抗、制限抵抗、NTC抵抗 接点容量、整流器、突入電流制限抵抗、繰り返し投入条件

計算例

三相200Vモーター

定格電流12.5A、突入倍率6倍なら、突入電流は約75Aです。20Aブレーカーに対しては3.75倍の瞬時電流になるため、始動方式と遮断器特性を確認します。

単相変圧器

2kVA、200Vの定格電流は10Aです。突入倍率10倍で見るとピーク目安は100Aになり、一次側ブレーカーの不要動作確認が必要です。

コンデンサ入力電源

200V、470μF、直列抵抗5Ωなら投入直後は40A、時定数は約2.35msです。抵抗が小さいほどピーク電流が急に大きくなります。

突入電流が大きいときの確認手順

  1. まず 電流計算ツール で通常運転時の定格電流を確認します。
  2. このページで突入電流のピーク目安と、ブレーカー容量に対する倍率を確認します。
  3. ブレーカー容量計算ツール で通常運転時の容量候補を確認します。
  4. 突入電流で不要動作する場合は、始動方式、突入電流制限抵抗、NTC、ソフトスタート、遮断器特性の見直しを検討します。
  5. 最後に 電線サイズ計算ツール とメーカー資料で、電線の許容電流、電圧降下、短絡保護を確認します。

関連ページ

参考資料

よくある質問

定格電流は通常運転中に流れる電流の目安です。突入電流は電源投入直後、モーター始動時、変圧器励磁時、コンデンサ充電時などに一時的に流れる大きな電流です。

直入れ始動では定格電流の5〜8倍程度を初期目安にすることがあります。ただし、機種、始動方式、負荷状態、電源容量で変わるため、メーカー仕様の始動電流を優先してください。

まず負荷の定格電流、突入電流、遮断器の瞬時引外し特性を確認します。必要に応じて始動方式、突入電流制限、保護協調、電線サイズ、上位遮断器との関係を見直します。

電源投入直後のコンデンサ電圧はほぼ0Vのため、初期電流はおおまかに印加電圧を直列抵抗で割った値になります。実際にはESR、配線、整流器、電源インピーダンス、制限素子で変わります。